代田区長 証言前に一部
報道機関集め自らの主張説明

東京の千代田区長が一般には販売されていなかったおよそ1億円のマンションの部屋を購入していた問題で、区長が百条委員会で証言する前、区の広報を担当する課長に指示して一部の報道機関を集め「問題はない」とするみずからの主張を説明していたことが分かりました。課長は「区長の個人的な内容が含まれ広報として不適切だった」として謝罪しました。

東京・千代田区の石川雅己区長(79)は区内の高級住宅街にあるマンションのおよそ1億円の部屋を家族と共同で所有していますが、この部屋が一般には販売されず土地の所有者や得意客に提供される「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だったことが明らかになっています。

区長は、強い調査権を持つ百条委員会に16日初めて出席して証言を行いましたが、その4日前、広報広聴課長に指示して一部の報道機関を集め「問題はない」などとするみずからの主張を説明していたことが関係者への取材で分かりました。

この時百条委員会に提出していないマンションに関する資料を配付したということです。

区の関係者からは「本来は委員会の場で主張すべきことで、広報に指示して説明の機会を設けたことは公私混同だ」という声が出ています。

これについて区長は「事前に見解を伝え理解してもらおうと思った」と話し、広報広聴課長は「広報として不適切だった」として謝罪しました。