代田区長所有マンション
家族が事前に希望伝えた記録

東京の千代田区長が所有するおよそ1億円のマンションの部屋が、一般には販売されない「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だった問題で、区長の家族がモデルルームを訪れて事前に希望する部屋のタイプを業者側に伝えた記録が残っていたことが新たに分かりました。千代田区議会は16日、強い調査権を持つ百条委員会に区長を呼んで証言を求めることにしています。

東京 千代田区の石川雅己区長(79)は区内の高級住宅街にあるマンションのおよそ1億円の部屋を家族と共同で所有していますが、この部屋が一般には販売されず、土地の所有者や得意客に提供される「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋だったことが明らかになっています。

NHKが入手した資料や関係者によりますと、販売前の2015年、区長の家族がモデルルームを訪れて希望する階や部屋のタイプを業者側に伝えた記録が残っていたことが新たに分かりました。

3か月後、希望したタイプの部屋を正式に申し込み、抽せんが行われることがない「事業協力者住戸」として販売されたということです。

区長はこれまでの取材に対して「購入の手続きは家族が行い、詳しい経緯は知らなかった」などと話しています。

千代田区議会はこの問題について、強い調査権を持つ「百条委員会」を設置して調査を進めていて、16日、区長に証言を求めることにしています。