待伴う飲食店など 感染
防止へガイドライン公表

東京都内で夜の繁華街を中心に、新型コロナウイルスの新たな感染者の確認が相次ぐ中、西村経済再生担当大臣は接待を伴う飲食店などでの感染防止を図るためのガイドラインを公表しました。

西村経済再生担当大臣は13日の記者会見で、これまでに、いわゆるクラスターが発生した、接待を伴うクラブやナイトクラブ、ライブハウスの3つの業種で感染防止を図るための具体策をまとめたガイドラインを公表しました。

それによりますと、共通の対策として、
▽人と人との距離をできるだけ2メートル、最低1メートル確保すること、
▽テーブルやカウンターへのアクリル板の設置、
▽客や従業員へのマスクやフェイスシールドなどの着用に努めるとしています。

また、
▽客に名前や連絡先の記入を求め、当面の間、保存するとしています。

そして、個別の対策として、接待を伴うクラブでは、客の横についてカラオケやダンスを行うなどの接客は当面の間、自粛し、客どうしが同じグラスを使うことは避けるよう注意喚起するとしています。

ナイトクラブでは、大きな声を出すことを禁止するよう促し、飛まつの拡散を抑制するため、店内の音量を必要最小限にするとしています。

ライブハウスでは、出演者と客との距離をなるべく2メートル確保し、できない場合は、飛まつが拡散しないよう対策を講じるほか、オンラインでのチケット販売やキャッシュレス決済を推奨するなどとしています。

西村大臣は「今回の感染拡大の防止策は、自分たちの従業員や来てくれる客も含めての健康と命を守るための取り組みであり、ご理解してほしい。政府としても広報していきたい」と述べました。

“夜の繁華街” 感染防止へ 東京都と連携確認

ガイドラインが公表されたことを受けて、西村経済再生担当大臣と東京都の小池知事、それに歌舞伎町などの繁華街を抱える新宿区の吉住区長が14日、東京 永田町にある合同庁舎で会談しました。

会談では、都内で夜の繁華街を中心に新たな感染者の確認が相次いでいるのを踏まえ、2次感染を防ぐため、ガイドラインの実践や定着を図るのに加え、感染が発生した店舗を来店していた人への情報提供を行うこと、さらに従業員にPCR検査の受診を呼びかけるなどの取り組みを連携して進めていくことを確認しました。

会談のあと、西村大臣は記者会見し、「取り組みの効果も見極め、繁華街を有するほかの区や、東京以外の大都市でも展開できるよう、モデルケースとして進めていきたい」と述べました。

また、東京都で新たに47人の感染が確認されたことについて、「陽性者が出た店舗が協力的で、従業員全員がPCR検査を受けたという、いわば前向きな取り組みの結果でもある。この数字で、直ちに19日の段階的引き上げを変更する考えはない」と述べました。