田滋さん死去
米政府関係者が弔意

北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親の滋さんが亡くなったことを受けて、アメリカの政府関係者が横田家に書簡を送り、弔意を示すとともに被害者の帰国に向けて引き続き協力していくことを伝えました。

横田滋さんは昭和52年、中学1年生の時に新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親で、妻の早紀江さんとともに「拉致被害者の救出運動のシンボル」として活動の先頭に立ってきましたが、今月5日、老衰のため87歳で亡くなりました。

横田夫妻らはアメリカなどに渡って国際世論にも訴えてきましたが、滋さんが亡くなったことを受けて17年前、横田夫妻とワシントンで面会したアメリカ国務省のビーガン副長官のほか、日本に駐在するヤング臨時代理大使から家族に弔意を示す書簡が届きました。

このうちビーガン副長官の書簡には「逝去の報に接し、深い悲しみにくれています。めぐみさんの悲惨な拉致、そして拉致されたすべての家族との再会に向けた横田家の何十年にもわたる闘いは、私の心に深く響きました。アメリカは引き続き、北朝鮮に対する取り組みにおいて拉致問題の解決を目指し、ご家族の皆様の重要な取り組みを前進させてまいります」とつづられています。

横田家は「心から感謝申し上げるとともに大変勇気づけられた次第です。滋はめぐみとの再会を果たすことなく天国に旅立ちましたが、めぐみが日本に帰国し家族と再会できるまでたたかい続けてまいりますので、今後もご支援を賜れればと思います」とコメントしています。