奈川県庁 HDD流出
事件で猶予付き判決

神奈川県庁などのハードディスクがネットオークションに出品されて大量の個人情報が流出した事件で、窃盗の罪に問われたデータ消去会社の元社員に対し、東京地方裁判所は懲役2年、執行猶予5年を言い渡しました。

ハードディスクのデータ消去や廃棄を請け負う東京 中央区の「ブロードリンク」の元社員、高橋雄一被告(51)は、おととしから去年にかけて、神奈川県庁の18個を含むハードディスクなど51個を会社の事務所から盗み出した罪に問われました。

9日の判決で、東京地方裁判所の品川しのぶ裁判官は「プライバシーや企業秘密の情報が保存されている可能性を認識しながら複数回にわたり持ち出し非常に悪質だ。内部情報が漏えいし、神奈川県庁はもちろんデータ消去を依頼した企業などに大きな不安感を与えるなど刑事責任は相当に重い」と指摘しました。

一方で「勤めていた会社から請求された1900万円余りを支払い、反省の態度を示している」として、懲役2年、執行猶予5年を言い渡しました。