校再開も児童の体力懸念
午前で授業終了継続 福岡市

福岡市の小中学校で本格的に再開された授業について、市の教育委員会は当初の予定を変更し、今週も午前中で授業を終えるよう各学校に伝えています。その理由が、久々の学校生活によって、子どもたちの体力に懸念があるといった意見が学校から寄せられたためだったことが、市などへの取材で分かりました。

福岡市の小中学校などでは、緊急事態宣言の解除を受け、学年や学級ごとに登校日をずらす「分散登校」を続け、今月1日から全員そろっての授業が始まりました。

福岡市教育委員会は、当初、先週1週間は午前中で終え、今週からは午後も行うよう各学校に通知していましたが、その後、予定を変更し、今週も授業を午前中で終えるよう改めて伝えました。

その理由が「およそ3か月ぶりの学校生活に、子どもたちが慣れておらず、体力的に懸念がある」といった意見が学校から寄せられたためだったことが、市などへの取材で分かりました。

市内の小学校によりますと、暑い日が続き、大量の汗をかきながら登校する児童が増え、先週の終わりには疲れが見えて体調を崩す児童もいたということです。

市教育委員会によりますと、こうした状況に加え、北九州市の学校で新型コロナウイルスの集団感染が発生したことも考慮して、午前中までとする授業の継続を決めたということです。

福岡市教育委員会は「急な決定となり、保護者の方々にはご迷惑をおかけしたが、暑さも厳しく、まず第一に子どもたちの体調に配慮するべきだと判断した」と話しています。