「メディアで働く女性
話を聞きたい」野田大臣

財務省の福田事務次官が女性記者にセクハラ発言をしたとされる問題を受け、野田女性活躍担当大臣は、20日、記者団に対し、メディアで働く女性の声を聞いて政策に生かしたいと発言しました。

「一昨日、記者に対するセクハラ疑惑が報じられていた財務省の福田事務次官が辞任ということになり、またテレビ朝日においては、女性社員が被害を受けていた旨、会見があったのは、ご存じの通りです。

一方、私のところには、メディアで働く女性たちからのさまざまな声が寄せられています。取材源との関係から、社内でもセクハラ被害から女性記者が守られにくいといった指摘や、いわゆる夜討ち朝駆けといった取材方法を含め、女性が本当に活躍できる働きやすい環境になっていないのではないかといった声がありました。私自身は就任以来、総務大臣として夜討ち朝駆けの取材は受けないこととしておりまして、同じく総務省の幹部にも同様の指示を出しています。

今回の問題は、テレビ朝日だけの問題ではないと考えていますので、ぜひマスコミ各社の皆様も、これを機に自らの社のあり方を省みていただきたいと思っています。女性記者の方々には、これからも臆することなく積極的に取材していただき、会社としてもそれを後押ししていただきたいと思います。

私としても、社会に大きな影響を与えるメディアにおきまして、女性が活躍できる環境をしっかり整備し、男女共同参画を実現していくことは重要な課題であると考えております。そこで、メディア分野で働く女性が抱える困難や課題等について、実際に新聞や放送といったメディアの世界で働いておられる女性の方々の生の声をしっかりお聞きし政策に生かしていくため、懇談する場を持ちたいと考え、事務方に指示をしたところです。
なお、具体的な懇談のやり方等については、これから検討してまいります」

懇談の場は、大臣が直接、悩みを聞いて、政策に生かしていくイメージか?
「実は、以前から個人的に親しい女性の記者さんたちからは、さまざまな働き方の困難さ、たとえば夜討ち朝駆け、冬の夜、何時間も家の前で立っていることは、まさに女性の体の健康被害につながるわけですね。そんなところから始まって、いろいろ話しは聞いていたんですけど、今回こういうことになりましたし、日本で働き方改革が大きく叫ばれている中、私はマスメディアの仕事に携わったことはありませんので、しっかり現場で頑張っていただいている女性の仲間の声を聞いて、この人たちがもっともっとよい働き方をして、社会のために役立っていただくために弊害となっているものはないかなと。

私自身は、まず夜遅くまで外で寒い中で待っているのはナンセンスだと思ったし、朝早く来ていただいてもそこで何かを話すこと自体がおかしいのではないかと。いろんな取材をやはり、例えば総務大臣であれば、総務省の中のオフィスでやりとりするべきだと思っておりましたので、それを他の方にも確認をして、その必要性があるのかどうかも確認して、そうでなければ、やはりそれを通じて本当の良い働き方を模索して、世間の皆様、これは女性だけではないと思うんですね。男性の皆さんにとっても、夜遅く、何時間も帰らない人を待っていることは生産的なのか、自身にとっても幸せなことなのか、本当にマスメディアにとって重要なことなのかということも、今まさに、当たり前化して、常態化していることだけれども、原点に立ち返って、男女問わず、考えていければなと思っています」

懇談会は、具体的には、いつ頃、何回くらい開くのか?
「1日でも早く、すでにどんどん直接、間接、問い合わせとか、そういう女性の記者から声をかけてもらっているので、なるべく早くとは思っているとこですが、よい形でセットして、本当に自由かったつに、意見、考え方を言ってもらう場を作りたいなと思っています」

働き方改革など、メディアも自主的に取り組みを始めているが、見守るという考えはないのか?
「やはり、この事案を契機に、たくさんの女性の記者からそういう問い合わせ、要望を頂いたので、私としてはその要望に迅速に応えたいという思いです」

セクハラの被害の実態把握も話題になるのか?
「トピックを決めないで、それぞれのみなさんの立場で抱えている問題を、さまざま聞けたらいいなと思っています」