30年後にCO2排出量
ゼロ目指す”JR東日本

JR東日本は、30年後の2050年度までに二酸化炭素の排出量を実質的にゼロにする目標を発表しました。化石燃料で発電した電気の使用を減らすため、燃料電池を使った車両の実用化や風力や太陽光などによる発電に取り組むとしています。

温室効果ガスの排出量を今世紀後半に実質ゼロにするなどとした「パリ協定」の枠組みを踏まえて、JR東日本は目標を取りまとめました。

それによりますと、2013年度に215万トンを排出していた二酸化炭素を2030年度には108万トンに半減させ、30年後の2050年度には実質ゼロを目指すとしています。

目標の達成に向けて鉄道車両の省エネ性能の向上に取り組むほか、来年度から水素で発電した電気で走る燃料電池を使った車両の実験を始め、実用化を目指します。

また、東北地方の鉄道沿線を中心に風力や太陽光などの発電施設の建設を進め、2050年度には鉄道事業で使う電力のうち、5割から6割程度を再生可能エネルギーとする計画です。

JR東日本の深澤祐二社長は記者会見で「鉄道は、ほかの交通機関と比べれば二酸化炭素の排出量は少ないが、技術革新も進めながら脱炭素に取り組みたい」と述べました。