場が以前にも増して
3密に” 物流倉庫からの声

緊急事態宣言の裏で、職場が以前にも増して“3密”状態になっていると訴えている人もいます。

愛知県内の物流倉庫でパートとして働く42歳の女性は、通販サイトで注文された商品を倉庫から取り出し、こん包して発送する仕事を担当していますが、外出自粛や通信販売の活用が呼びかけられたことで、扱う商品の量が3倍から4倍に増えました。

トイレットペーパーや塩素系の漂白剤などの日用品のほか、自宅で子どもたちと過ごす家庭が増えたこともあってか、折り紙や粘土板など、これまではあまり注文のなかった商品も出ているということです。こうした需要に対応するため、作業する従業員が増やされ、特にこん包作業をするときは10畳ほどのスペースにそれまでの2倍の10人ほどが作業しているということです。

隣の人との距離は1メートル余りしかなく、腕がぶつかることもあるくらい密集した状態だということで、感染のリスクが増していると感じているといいます。

女性には小学6年生の子どもがいますが、会社からはこれまで以上に出勤してほしいと言われ、やむなく子どもを1人家に残して働いています。

女性は、「感染のリスクが高まっていることに不安を感じますし、子どもを家に1人残し寂しい思いをさせていることも心配です。一方で商品を必要としている人がいて物流をとめるわけにはいかず、私が休めば、ほかの人に負担がかかってしまうので、葛藤の中で働き続けています」と話していました。

そのうえで、「利用者の方にはなるべくまとめて注文するなど、配慮してもらえるとありがたいです」と話していました。

国は事業継続の企業に対策を要請

企業には労働者が安全に働ける職場環境をつくることが法律で義務づけられていますが、感染症についての具体的な対策を義務づける法律はありません。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚生労働省は経団連や連合など労使の代表に対して緊急事態宣言が出されていても事業を継続する必要がある場合には、対策をとるよう要請しています。

具体的には、
▽1時間に2回以上窓を全開にするなど換気を徹底すること、
▽複数の人が機器を共有することを避け、手で触れる共有部分をこまめに消毒したりして接触感染を防ぐこと、
それに、
▽人と人との間を1メートル以上、声を出す場合は2メートル以上あけるなどして飛沫感染を防ぐこと、などを求めています。

また、職場で感染者が出たときの対応ルールを作成し、
▽感染したことで解雇など不利益な扱いを受けないことや、
▽休業や賃金の扱いがどうなるのかなどについて、労働者に周知してほしいとしています。

厚生労働省はこうした項目をまとめたチェックリストを作成していて、活用を呼びかけています。