童養護施設は
「パソコンが足りません」

学校の休校が続く中、インターネットを使ったオンライン授業が広がっています。しかし児童養護施設ではパソコンの台数が足りず、授業を受けられないおそれがあるとして、NPO法人がパソコンを寄贈するための寄付を募っています。

児童養護施設を支援するNPO法人の「ライツオン・チルドレン」は、今月24日までに都内の児童養護施設を対象にアンケート調査を行い、38の施設から回答を得ました。

それによりますと「休校や社会情勢の変化で心配すること」は何か聞いたところ、半数近い17の施設が「学習の遅れ、オンライン学習対応」を挙げました。

ライツオン・チルドレンの立神由美子理事長によりますと、児童養護施設ではパソコンは数人のグループに1台という形が多く、オンライン授業に対応できないおそれがあるということです。

このため都内の施設に合わせて200台以上のパソコンを贈ることを目標に寄付を募ることを決め、個人や企業に呼びかけを進めています。

立神理事長は「環境がないことで頑張ろうという気持ちがそがれてしまう。オンライン授業に出られないことで格差が生まれてはいけない」として、東京以外の施設にも寄贈できるよう広く寄付を呼びかけたいということです。

パソコンが寄贈された施設も

寄付を元にすでにパソコンが寄贈された施設もあります。

5月上旬からオンライン授業が始まる高校に通う子どもは、届いたパソコンを見て「うれしい。これからマジで勉強頑張るよ!」と話していたということです。

さっそくパソコンを起動した小学6年生の男の子は、「まずタイピングの練習をします。パソコンありがとうございます」と喜んでいたということです。