大臣がクルーズ船内の
写真投稿「不適切」厚労相

新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船内の写真を副大臣が投稿したことについて、加藤厚生労働大臣は、「不潔」など問題があることばが使われていて不適切な行為だったという認識を示しました。

橋本岳厚生労働副大臣は20日、自身のツイッターに、クルーズ船内の写真とともに「現地はこんな感じ。画像では字が読みにくいですが、左手が清潔ルート、右側が不潔ルートです」などと投稿し、その後削除しました。

これについて、加藤厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で「本人にも確認したが、『不潔』という言葉自体が的確ではなく、掲載したのは適切ではなかったということで、削除したと聞いている」と述べました。

そのうえで、「副大臣は『中の状況を』という思いで投稿したと思うが、『不潔』ということばを使っていること自体が問題だ。本人もそう思い写真を削除したが、私もそう思う」と述べ、不適切な行為だったという認識を示しました。

野党側「副大臣らの行動の詳細を明らかに」

立憲民主党など野党側は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、厚生労働省などにヒアリングを行いました。

議員からは、クルーズ船で業務にあたった厚生労働省などの職員の感染が確認されたことについて「職員と接触した別の職員を介して、大臣らにも感染が広がる可能性があるのではないか」などという指摘が相次ぎました。

また「橋本厚生労働副大臣は、船内で対応にあたっており、感染の可能性が排除できない。危機管理の観点から国会の休会を検討すべきだ」という意見も出されました。

そして、野党側が感染が確認された職員や橋本副大臣らの行動の詳細を明らかにするよう求めたの対し、厚生労働省の担当者は「確認したい」と述べました。

官房長官「副大臣らは濃厚接触者に該当せず」

菅官房長官は午後の記者会見で、立憲民主党がクルーズ船で業務にあたった職員との接触があった橋本副大臣ら厚生労働省幹部のウイルス検査を行うよう求めていることについて「これまで検査は陽性が判明した方の濃厚接触者に実施してきた。現時点において、橋本副大臣などは濃厚接触者に該当しないと聞いている」と述べ、検査は必要ないという認識を示しました。