労省の防護基準上回る
安全サイドに立った態勢に」

新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船での自衛隊員の支援活動をめぐり、河野防衛大臣は隊員の安全面を考慮して、厚生労働省が定めた基準を一層上回る防護措置を講じたことを明らかにしました。

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、医師や看護師などの資格を持つ自衛官、およそ50人が医療面での支援を行っているほか、およそ80人が物資の運搬など乗客の生活支援にあたっています。

河野防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、感染対策が十分ではなかったと専門家が動画で指摘したことなどを踏まえ「正しいかどうかの判断は専門家に任せたいが、疑念が呈された以上、隊員の安全面に配慮するために、防護態勢を引き上げるよう指示を出した」と述べました。

そして、河野大臣は「隊員が1人も感染することなく戻ってくるのが重要で、自衛隊として厚生労働省の防護基準を上回る、安全サイドに立った態勢で支援を続けていきたい」と述べ、厚生労働省が定めた基準を一層上回る防護措置を講じたことを明らかにしました。

防衛省によりますと、生物兵器などに対応できる専門の衛生部隊の隊員も、活動にあたっているということで、河野大臣は今後、一連の対応を検証し、さらに新たな感染症が発生した場合の対応や、バイオテロの対策にも役立たせたい考えを示しました。