村大臣答弁に野党反発し
退席 衆院予算委

衆議院予算委員会では「桜を見る会」をめぐって公文書管理を担当する北村地方創生担当大臣が推薦者名簿の保存期間に関する法律上の根拠などについて明確に答弁できず、野党側が反発して退席し、委員会は散会しました。

衆議院予算委員会の午後の質疑で、立憲民主党の黒岩宇洋氏は「桜を見る会」をめぐる内閣府の推薦者名簿の保存期間について「3年となっているが、公文書管理法の政令で当てはまる規定がなければ、業務ごとに保存期間の標準的な基準を示した別表を参酌するとしている。どの部分を参酌したのか」などとただしました。

これに対し、公文書管理を担当する北村地方創生担当大臣は明確に答えられず、質疑がたびたび中断しました。

その後、北村大臣は事務方に内容を確認しながら答弁しましたが、野党側は「担当大臣が基本的な取り決めを理解していない」などと反発し、「質疑は続けられない」として立憲民主党などの会派と共産党が退席しました。

これを受けて、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談するなど与野党の間で協議した結果、「北村大臣は答弁を整理する必要がある」などとして7日は散会し、週明けの10日に改めて質疑を行うことになりました。

自民 森山氏「質問の趣旨理解し答弁を」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し、「国会の質疑はかみ合って初めて意味があるので、的確な答弁ができる環境を作るため政府参考人を陪席させることを理解してもらいたい。政府側が立往生する質問がいい質問だとは思わない。北村大臣にもしっかり質問の趣旨を理解し答弁してもらうことが大事だ。大臣は人柄も非常に立派で、真摯(しんし)に答弁していると思うので引き続き頑張ってほしい」と述べました。

立民 安住氏「質疑が続けられない」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し、「公文書の管理が非常に問題になっている時に、北村大臣は基礎的な部分の答弁ができていない。しっかり答弁してもらわないと、この先、質疑が続けられない。一度、この週末に答弁を整理してもらう必要がある。安倍総理大臣には、どういう理由で北村大臣を任命したのか聞きたい」と述べました。

共産 田村氏「首相の任命責任重い」

共産党の田村政策委員長は記者会見で「北村大臣は任命される時にお断りした方がよかったのではないか。資質に欠けることがわずかな日数で明らかになっており、あのような答弁では議論にならない。安倍総理大臣の任命責任は極めて重い」と述べました。