民 河井案里議員の
公設秘書から事情聴取 地検

自民党の河井案里議員の陣営が、去年7月の参議院選挙でいわゆるウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払った疑いが持たれている事件で、広島地検は17日、河井議員の公設秘書から事情を聴きました。報酬の支払いをめぐる状況などについて、今後、解明を進めるものとみられます。

自民党の河井案里議員の事務所は、去年7月の参議院選挙で、いわゆるウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払ったとして、15日、公職選挙法違反の疑いで広島地検の捜索を受けました。

この事件で広島地検は、複数のウグイス嬢や陣営の関係者から事情を聴くなど捜査を進め、17日、選挙当時、報酬の支払いを担当していたとされる河井議員の公設第二秘書から事情を聴きました。

関係者によりますと、ウグイス嬢の1人が、規定の上限の報酬額が記載された領収書とともに、事務所の求めに応じて、同じ金額で名目や日付が異なる領収書にサインしたうえで、実際、報酬額の2倍の金額を事務所側から受け取ったと話しているということです。

広島地検も2種類の領収書の存在を把握しているということで、今後、報酬の支払いをめぐる状況や領収書などについて、解明を進めるものとみられます。

自民 二階氏「捜査の結果を待つ」

自民党の二階幹事長は記者会見で「捜査の内容について、いちいちコメントするものではないと思っているので、控える」と述べました。

また、河井案里氏らの説明責任については「捜査に影響を与えてもいけない。捜査の結果を静かに待つ姿勢で臨んでいきたい」と述べ、野党側が求める国会の政治倫理審査会での説明については、「慎重に対応していきたい」と述べるにとどめました。

公明 山口氏「本人が説明責任果たす努力を」

公明党の山口代表は、記者団に対し、「捜査中のことであり、言及は控えたい。いずれにしても、本人自身が説明責任を果たす努力を期待したい」と述べました。そして、「桜を見る会」や、IR=統合型リゾート施設をめぐる汚職事件も踏まえ、「国民の厳しい視線をしっかり受け止め、批判も謙虚に聞いたうえで、政権運営や国会運営にあたる必要がある。政府としても丁寧に説明を尽くす姿勢が大事だ」と述べました。