井夫妻は政倫審で
説明を 野党が要求

自民党の河井克行 前法務大臣と妻の河井案里参議院議員が広島地検から事務所の捜索を受けたことについて、野党側は、2人が国会の政治倫理審査会で事実関係などを説明するよう自民党に求めることを決めました。

広島地検は15日、公職選挙法違反の疑いで自民党の河井案里参議院議員の事務所と、その関係先として、夫の河井克行 前法務大臣の事務所を捜索し、2人は陳謝したうえで離党や議員辞職は否定しました。

これを受けて、立憲民主党など野党側の国会対策委員長らが国会内で会談し、2人は説明責任を果たしていないという認識で一致しました。そのうえで、去年辞任した菅原 前経済産業大臣も含め、国会の政治倫理審査会に出席し、事実関係などを説明するよう自民党に求めることを決めました。

会談のあと、立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し、「徹底追及をしていくが、だめなときには物理的な抵抗も含め、あらゆる手段を駆使して実態解明をしていく」と述べました。

一方、参議院では、立憲民主党の芝参議院国会対策委員長が、自民党の末松参議院国会対策委員長に、自民党として河井案里議員から事情を聞き、国会に報告するよう求めたのに対し、末松氏は持ち帰って検討する考えを示しました。

社民 吉川氏「『潔白』なら 政倫審で主張すべき」

社民党の吉川幹事長は記者会見で、「疑惑の内容について全く説明しておらず、説明責任を果たしたとは到底言えない。国会には政治倫理審査会という場があるので、『潔白だ』と言うのなら、そこで主張すべきだ。菅原 前経済産業大臣も同様だ」と述べました。

野党側「説明責任果たしていない」

衆議院議院運営委員会の理事会では、与党側が、来週22日と23日に本会議を開き、安倍総理大臣の施政方針演説などに対する各党の代表質問を行うことを提案しました。

これに対し野党側は「河井 前法務大臣や菅原 前経済産業大臣は説明責任を果たしておらず、代表質問の日程で合意できる環境にない」などとして折り合わず、引き続き協議することになりました。

また、参議院議院運営委員会の理事会では、野党側が、河井案里参議院議員について、与党側で事情を聞いて理事会に説明するよう求め、「説明がなければ、来週20日の施政方針演説も含め、応じられないという意見もある」と伝え、与党側は持ち帰って検討する考えを示しました。