民ファンド解散を表明
累積赤字92億円 農相

江藤農林水産大臣は、92億円の累積赤字を抱えた官民ファンドについて、赤字の解消は難しいとして解散する方針を表明しました。損失は国民の負担になるおそれがあります。

農林水産業を支援するために、平成25年に国と民間が出資して設立された官民ファンド「農林漁業成長産業化支援機構」は、出資した企業の破綻など投資の失敗が重なって92億円の累積赤字を抱えました。

今年度、投資額を110億円に増やす目標を立てていますが、有望な投資先が見つからず、投資は16億円にとどまっています。

江藤農林水産大臣は、20日の閣議のあとの記者会見で「今年度の投資の目標達成は厳しく、累積赤字の解消は困難だと判断した。なるべく早い時期での解散を決定した」と述べました。

ファンドは当初、投資した資金を回収して令和14年度に解散する計画でしたが、赤字がさらに膨らまないよう前倒しで解散する方針です。

農林水産省によりますと、国と民間が出資する官民ファンドが前倒しで解散になるのは初めてだということです。

江藤大臣は「ファンドの経営について検証をしっかり行い国民に説明責任を果たしたい」と述べ、今後、専門家による会議で投資が失敗した原因などを検証する考えを示しました。

官民ファンドの損失は、最終的に国民の負担になるおそれがあり、厳しい検証が求められます。