朝鮮制裁決議の着実な実施を
各国に働きかけ 石兼国連大使

日本の石兼国連大使は着任後初めての記者会見を開き、北朝鮮に対する国連制裁決議の着実な実施を各国に働きかけるとともに、米朝協議を後押ししていく考えを示しました。

先月着任した石兼公博国連大使は5日、ニューヨークの国連代表部で初めての記者会見を開きました。

この中で石兼大使は「拉致、核、ミサイルの諸問題を包括的に解決するため、アメリカ、韓国との連携、それに中国、ロシアとの協力が必要になる。安保理制裁決議の実行をしっかり進めるとともに、米朝協議のプロセスを後押ししたい」と述べて、北朝鮮に対する制裁の着実な実施を各国に働きかけるとともに、米朝協議を後押ししていく考えを示しました。

また石兼大使は、オリンピック・パラリンピックの主催国が提案することが慣例になっている大会期間中の戦争や紛争の停戦を呼びかける決議が日本からの提案で来週の9日に国連総会で採択される見通しだと明らかにし、「決議の採択を通じて東京大会に向けた機運を醸成していきたい」と述べました。

さらに石兼大使は「多国間の枠組みを通じた国際社会の在り方が難しい局面にある中で、グテーレス事務総長とは国連が目指す『SDGs=持続可能な開発目標』の達成に向けて協力していこうと話し合った」と明らかにしました。