衛隊とインド軍の
共同訓練実施へ

日本とインドの初めての外務・防衛の閣僚協議が開かれ、海洋進出を強める中国を念頭に、日印の連携を確認したうえで、自衛隊とインド軍の戦闘機による共同訓練を初めて実施することで合意したほか、燃料などを相互に提供する協定を早期に締結することが重要だという認識で一致しました。

日本とインドで初めてとなる外務・防衛の閣僚協議、いわゆる2プラス2は日本時間の30日夜にインドの首都ニューデリーで開かれ、日本側からは茂木外務大臣と河野防衛大臣が、インド側からはジャイシャンカル外相とシン国防相が出席しました。

協議では海洋進出を強める中国を念頭に、日印両国が自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて認識を共有し、連携の強化を確認しました。

そのうえで、これまで航空自衛隊が、アメリカ、イギリス、オーストラリアの空軍とそれぞれ行ってきた戦闘機による共同訓練を来年日本で新たにインド空軍とも行い、防衛協力を拡大させていくことで合意しました。

また、自衛隊とインド軍が共同訓練などの際に水や燃料、弾薬などを相互に提供できるようにするACSA=「物品役務相互提供協定」を早期に締結することが重要だという認識で一致しました。

そして、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返していることを非難し、完全な非核化の実現が重要だとするとともに、北朝鮮に対して早期に拉致問題を解決するよう強く要求しました。

茂木外相「両国共通の価値観を確認」

協議の後、茂木外務大臣は「歴史的な2プラス2を成功させることができ、大変うれしく思う」と述べました。

記者団から「中国が経済力を背景に地域で影響力を増すなか、今回の協議はどのような意義があったのか」と問われたのに対し、「日印間で、航行の自由、法の支配、そしてインフラの持続可能性など、両国が持っている共通の価値観を確認でき、大きな成果となった」と述べました。