ニバーサルデザインでも
タクシー乗車拒否相次ぎ通達

通常のタクシーよりも大型で障害者などが乗りやすいとして国が導入を進めている「ユニバーサルデザインタクシー」で、車いすの利用者が乗車を断られたケースが相次いでいたことが障害者団体の調査でわかりました。国土交通省は、全国のタクシー会社で作る団体に通達を出して適切な運用を求めました。

「ユニバーサルデザインタクシー」は障害者や高齢者でも乗りやすいよう、通常よりもドアが大きく車内のスペースも広く作られたタクシーです。

「ユニバーサルデザインタクシー」の利用状況を、障害者が作る団体の「DPI日本会議」が先月、全国で調査したところ、車いす利用者の延べ120人のうちおよそ27%にあたる32人が乗車を断られたと回答していたことがわかりました。

こうしたことなどから、国土交通省は今月19日、全国のタクシー会社で作る団体「全国ハイヤー・タクシー連合会」に対し、ユニバーサルデザインタクシーの適切な運用を求める通達を出しました。

通達は去年に続き2回目で、車いす利用者であることや、車いすを乗せる装置の使い方がわからない、乗り降りに時間がかかるなどの理由で、乗車や予約を拒否することは道路運送法に違反し、行政処分や指導の対象になるとしています。

「DPI日本会議」の佐藤聡事務局長は、「二度と乗車拒否が起きないようにしてほしい」としています。