手用マット1円で落札
一般には500万円程度

東京オリンピックの空手で使用するマットを調達するため大会組織委員会が行った入札で、業者が1円で落札していたことが分かりました。組織委員会は「業者が今後の事業活動に有益だと判断して決めた金額で問題ない」としています。

組織委員会によりますと、東京オリンピックで空手が行われる日本武道館や練習会場で使用するマットを調達するため、ことし7月に一般競争入札を実施したところ4つの業者が参加し、このうち2社が1円で応札しました。

調達にかけたマットは一般的には全体でおよそ500万円程度するということですが、組織委員会は9月に日本武道館で行われた空手のテスト大会で2社の製品を使い、製品の品質を確認したり選手に意見を聞いたりしたうえで、先月1日に埼玉県の業者が1円で落札したということです。

組織委員会は業者間の過度な競争につながるおそれがあると判断して原則、公開してきた落札額を1円となった今回は公表していませんでしたが、報道が相次いだことを受けて21日午後、公式ウェブサイトに記載しました。

組織委員会は「ダンピングには当たらないと考える。業者が今後の事業活動において有益だと総合的に判断して決めた金額で、われわれも品質や納品の体制に支障がないと確認できたので問題ない」としています。