代大臣にも導入の経緯
は伺いたい」萩生田文科相

萩生田文部科学大臣は参議院文教科学委員会で、大学入学共通テストへの英語の民間試験の導入延期をめぐって、導入決定の経緯を検証するため、歴代の文部科学大臣にヒアリングを行う考えを示しました。

7日の参議院文教科学委員会では、大学入学共通テストへの英語の民間試験の導入延期の経緯や、国語と数学に導入される記述式の問題の採点などについて質問が相次ぎました。

この中で、立憲民主党の蓮舫参議院幹事長が「導入の経緯について不明瞭なことが多すぎる。唯一、知っているのが自民党の教育再生実行本部の初代本部長で、導入を党として政府に正式に要望し、その後、大臣になった下村衆議院議員だ。3年間大臣をした間に、制度設計がほぼ完成されているが、その時の情報がほとんど公開されていない。下村衆議院議員にも検証ではヒアリングをするか」とただしました。

これに対し、萩生田文部科学大臣は「歴代大臣にも、導入の経緯はぜひ伺いたいと思っている」と述べ、導入決定の経緯を検証するため下村元文部科学大臣ら歴代の大臣にヒアリングを行う考えを示しました。

また、国語と数学に導入される記述式の問題で公平な採点が担保できないのではないかという指摘に対して、萩生田大臣は「早期から大学入試センターと採点事業者との間における採点基準のすりあわせや、適正な試験等による質の高い採点者の確保、必要な研修プログラムの実施などを行う」と述べました。

そのうえで、受験生の自己採点に活用できるよう、正解の条件の考え方や採点方法などの参考資料を今年度中をめどに作成し、全国の高校に周知する考えを示しました。

自民 石原氏「これを機会に公平・公正に」

自民党の石原元幹事長は派閥の会合で、「日本の英語教育は小学校から勉強してもなかなか話せるようにならない。インターネット社会の中で英語は必須で、第2公用語にするくらいの強い気持ちを持って考えていくべきだ。これを機会に新しい英語教育と公平・公正な試験を模索していくことが肝要だ」と述べました。

立民 安住氏「国会で戦う」

立憲民主党の安住国会対策委員長は会派の代議士会で、「先週から政局も緊迫し、大学入学共通テストへの英語の民間試験の導入は、延期に追い込むことができた」と述べました。

そのうえで、国語と数学に導入される記述式の問題について、「高校生が、きのう私のところに『問題がある』と4万4000人分の署名を集めて持ってきたが、萩生田文部科学大臣は面会しなかったということだ。野党はしっかり話を聞き、国会で戦わないといけない。教育国会の様相を呈しており、きょうも、あすもこの問題で頑張りたい」と述べました。