ィーン芸術展
日本大使館が公認撤回

オーストリアの首都ウィーンで、日本との国交樹立150年を記念する事業として開かれている芸術展について、現地の日本大使館が公認を取り消していたことがわかりました。芸術展では、安倍総理大臣や原発事故などを風刺したような作品が展示され、大使館は「友好関係の促進に合致していないと総合的に判断した」と説明しています。

この芸術展は、日本とオーストリアの国交樹立150年を記念した事業の一環として、9月下旬からウィーンで開かれています。

会場では、安倍総理大臣にふんした人物が歴史問題などをめぐる演説を行う動画や原発事故をテーマにした作品や動画、それに昭和天皇とマッカーサーが並ぶ写真に似せた作品などが展示されています。

この芸術展について現地の日本大使館は、ことし1月に記念事業として公認していましたが、先月30日で撤回したことを明らかにし「両国の友好関係を促進するという目的に合致していないと総合的に判断した」と説明しています。

日本側から助成金は交付されておらず、記念事業の公式ロゴが使われないことになりますが、芸術展は引き続き開催されるということです。

芸術展を主催した「ミュージアム・クオーター」は「芸術、表現の自由という観点から、この芸術展も尊重されなければならないと考えている」とする声明を出しました。

また、この芸術展を企画した学芸員は「日本でタブー視されていることをヨーロッパで表現したかった。日本側を傷つける意図はなかった」と話しています。