参院選 票の格差
「合憲」判断 仙台高裁

ことし7月の参議院選挙でいわゆる1票の格差が最大で3倍だったことについて、仙台高等裁判所は「著しい不平等状態だったとまではいえない」として、憲法に違反しないとする判決を言い渡しました。

ことし7月の参議院選挙では、選挙区ごとに議員1人当たりの有権者の数に最大で3.002倍の格差があり、弁護士などのグループが「投票価値の平等に反し、憲法に違反する」として、選挙の無効を求める訴えを全国で起こしています。

このうち、東北の5つの選挙区を対象とした判決で、仙台高等裁判所の山本剛史裁判長は「投票価値の不均衡の是正という観点からは、現行の選挙制度を速やかに抜本的に見直すことが望まれるとしても見直しは容易ではなく、国会が段階的に是正の措置を講じているのもやむを得ない」と指摘しました。

そのうえで今回の1票の格差について、「著しい不平等状態だったとまではいえない」として、憲法に違反しないという判断を示しました。

これで5日までに全国で出された判決は9件で、憲法に違反しない「合憲」とする判決が7件、「違憲状態」とする判決が2件となっています。