立病院再編 国と自治体
意見交換会 反発の声相次ぐ

公立病院の再編・統合に関する厚生労働省と自治体との意見交換会が17日から始まり、橋本厚生労働副大臣は個別の病院名を公表したことは、唐突だったとして「反省している」と陳謝しました。これに対し自治体側からはデータの撤回を求めるなど、反発の声が相次ぎました。

人口減少が進むなか、厚生労働省は地域ごとに公立や公的な病院の再編・統合の議論を促そうと、先月、診療実績が特に少ない病院など全国424の病院名を公表しましたが、各地で反発が出ています。

これを受けて、厚生労働省は17日から全国7か所で、自治体などとの意見交換会を開くことにしていて、初回となる福岡市の会合には、橋本厚生労働副大臣が出席しました。

この中で、橋本副大臣は「データの公表が唐突で、住民の不安を招いたことは反省している。強制するものではなく、皆様の声に真摯(しんし)に耳を傾け、丁寧に取り組んでいきたい」と理解を求めました。

これに対し、鹿児島県の種子島にある公立病院の担当者は「離島は、医師不足で苦労しているのに、病院名が出たことで、医師の確保がさらに難しくなり、思いを踏みにじられた」と訴えました。

このほか、医療現場に混乱を来しているとして、公表したデータ自体の撤回を求める意見や、地方創生と相反するものだという批判などが相次ぎました。

厚生労働省は、各地の説明会で出された意見を踏まえて、引き続き丁寧に理解を求めていく方針です。