術祭展示再開でも補助金
不交付は変更せず 文科相

文化庁が補助金を全額不交付とした愛知県の国際芸術祭をめぐって、実行委員会が中止された展示の再開を目指していることについて、萩生田文部科学大臣は判断は尊重するとしたうえで、不交付の決定に変更はないという考えを示しました。

愛知県で開かれている国際芸術祭、「あいちトリエンナーレ」をめぐっては、補助事業の申請手続きに不適当な行為があったとして、文化庁が補助金を全額不交付としました。

萩生田文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、芸術祭の実行委員会が、中止された「表現の不自由」をテーマにした展示の再開を目指していることについて、「実行委員会が自分たちの判断で、展示会を再開しようという取り組みは尊重したい」と述べました。

そのうえで、「文化庁の決定を見直す可能性があるか」と記者が質問したのに対し、萩生田大臣は「残念ながら補助事業の申請手続きにおいて不適切な行為があったということで、すでに不交付を決めているので、日にちや場所を変えて、結果、合わせ技でやりましたからと言われても、それはちょっと趣旨が違うと思うので、方針を変える予定はない」と述べ、不交付とした決定に変更はないという考えを示しました。