国の立川市議に賠償
命じる判決 千葉地裁支部

NHKから国民を守る党の立川市議会議員がインターネットの記事で名誉を傷つけられたとフリージャーナリストを訴えた裁判で、千葉地方裁判所松戸支部は、逆に訴えを起こしたことが不法行為だとして、市議会議員に78万円余りの賠償を命じました。

NHKから国民を守る党の立川市議会の久保田学議員は、インターネット上の記事で「立川市に居住実態がない」などと書かれ、名誉を傷つけられたとして、選挙をテーマに取材するフリージャーナリストの「ちだい」氏に慰謝料200万円を求める訴えを起こしました。

これに対し、ちだい氏は、久保田議員が主張が認められないことを分かっていながら経済的な負担を課すことを目的に裁判を起こしたとして、逆に、慰謝料など120万円余りの賠償を求めました。

千葉地方裁判所松戸支部の江尻禎裁判官は、今月19日の判決で、「居住実態を裏付ける資料が住民票以外に提出されていない」として、名誉毀損に当たらないと判断しました。

そのうえで「立花代表が勝訴をねらった裁判ではなく、経済的ダメージを与える裁判だという動画を公開している。訴えを起こしたことは裁判制度の趣旨や目的から著しく外れ、不法行為に当たる」と指摘し、久保田議員に対し、ちだい氏に78万円余りを賠償するよう命じました。

判決について、ちだい氏は24日、東京 千代田区で会見を開き、「政党や議員を批判できなくなるのは民主主義にとって致命的であり、民主主義を守るうえでも大事な判決だ」と話しています。