連休最終日の各党の訴え
終盤戦は重点区絞込みへ

参議院選挙の投票日まで1週間を切りました。3連休最終日の15日も、各党の党首らは各地で街頭演説を行い、それぞれ掲げる政策などを訴えて支持を呼びかけました。
終盤戦に入り、各党は幹部が重点的に応援に入る選挙区を絞り込むなどして、今月21日の投票日まで残り5日間の選挙戦で、支持の拡大に全力を挙げることにしています。

自民 安倍首相

自民党総裁の安倍総理大臣は、札幌市で「今年度の税収はバブル期を超えて過去最高になり、増えた税収はしっかりと社会保障の充実に使っている。できもしない公約を並べることは簡単だが大切なことは財源を得て実行していくことだ。高校・大学を卒業する皆さんの就職率は過去最高水準になった。この流れを変えてはならない。12年前、参議院選挙で惨敗した結果、政治は安定性を失い混乱し、あの民主党政権が誕生した。決められない政治のもとで経済は低迷し、若い皆さんがどんなに頑張ってもなかなか就職できなかった。令和の時代を迎えて、あの時代に逆戻りするわけにはいかない」と訴えました。

自民党は15日夜、安倍総理大臣や二階幹事長らが集まって選挙情勢を分析しまし、接戦が予想される東北などの選挙区を中心に、終盤、幹部が重点的に応援に入ることなどを確認しました。

立民 枝野代表

立憲民主党の枝野代表は、東京 新宿区で「選択的夫婦別姓や同性婚をはじめとして、一人一人が違いを認め合い、持ち味を最大限発揮できるような多様性を力にする社会へと変えていく。ただでさえ人口が減り、若い人の数が減っている日本で、これからも元気で活力ある社会として生きていくためには、みんなが自分の持ち味を生かして、自分らしく生きていける社会にしていかなければ、社会全体が前に進んでいけるはずがない」と訴えました。

立憲民主党は、宮城や新潟などの1人区や、関西などの複数区で競り合いが続いているとして、枝野代表ら幹部が応援に入り支持を呼びかける方針です。

国民 玉木代表

国民民主党の玉木代表は、高松市で「うそをついたり、ごまかしたり、都合の悪い報告書を受け取らなかったり、もういいかげん、やめようではないか。たとえ不都合な真実でも、ちゃんと出して、立場はいろいろあっても議論をしっかりやる。都合の悪いことを見せない政治ではなく、都合の悪いことも含めて、ちゃんと明らかにして、まともな議論をする国会を取り戻そうではないか」と訴えました。

国民民主党は、接戦とみられる1人区のほか、静岡や広島といった現職の候補者がいる選挙区などで玉木代表ら幹部が遊説を行うなど、支持を訴えることにしています。

公明 山口代表

公明党の山口代表は、千葉県船橋市で「公明党は『大衆とともに』という立党の精神を今も実行している。介護の悩みは何か。子育てで困っていることは何か。中小企業の課題は何か。防災や減災はこれからどうしたらいいか。たとえ小さな声でもしっかり形にし、政策として実現する力が大事だ。小さな声を聴く力を持っているのは今の政界の中で公明党しかない」と訴えました。

公明党は、候補者を擁立した7つの選挙区のうち激戦となっているとみている兵庫などに、引き続き山口代表ら幹部が応援に入ることにしています。

共産 志位委員長

共産党の志位委員長は、京都市で「自民・公明と補完勢力が3分の2を維持することになれば、憲法改定の発議に向けて暴走する。非常に大きな危険があり、止めなければいけない。自衛隊がアメリカ軍を守るために血を流して戦うことこそ、憲法改定の目的だということがはっきりした。こんな恐ろしい道を断じて拒否しよう」と訴えました。

共産党は、選挙区に加え比例代表での議席の上積みを目指して、志位委員長ら幹部が首都圏や大阪などの都市部を中心に街頭演説を行う方針です。

維新 松井代表

日本維新の会の松井代表は、大阪市で、「メタボな役所を筋肉質でスリムにつくり変えていけることを実際に証明したのが大阪だ。大阪の改革を全国に広げていけば、持続可能な日本をつくることができる。自民党をピリッとさせられる、本気で改革に取り組んできたわれわれの勢力を、ぜひ永田町で拡大させてほしい」と訴えました。

日本維新の会は、接戦が予想される東京や兵庫などの選挙区に松井代表ら幹部が応援に入るほか、地域政党とも協力し、支持の掘り起こしを進めることにしています。

社民 福島副党首

社民党の福島副党首は、福岡市で「安倍内閣は消費税を10%にしようとしているが、とんでもない。大企業と富裕層に対する課税こそ行うべきだ」と訴えました。

社民党は、比例代表での議席の上積みなどを図るため、吉川幹事長らが九州や東北などを中心に遊説を行うことにしています。