国への輸出規制で北朝鮮
安倍首相を名指しで批判

北朝鮮は、日本政府が半導体の原材料などの韓国への輸出規制を厳しくする措置をとったことについて、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題での韓国への対抗措置だとしたうえで「過去の罪悪に対する賠償責任を逃れようとする安倍一味の悪質な心があらわれている」として、安倍総理大臣を名指しで批判しました。

10日付けの朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、日本政府が半導体の原材料などの韓国への輸出規制を強化したことについて、論評を掲載しました。

この中で、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で言うことを聞かない韓国の企業に対抗措置をとったと伝えたうえで、「わが民族に対する過去の罪悪を少しも認めていない。千年の宿敵である日本の罪悪は、かならず百倍千倍にして清算されなければならない」と反発しました。

そのうえで「過去の罪悪に対する賠償責任をどうにかして逃れようとする安倍一味の悪質な心があらわれている」として、安倍総理大臣を名指しで批判しました。

北朝鮮は、前提条件なくキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との対話を目指す安倍総理大臣について「敵視政策は何も変わっておらず、ずうずうしい」としていて、改めて植民地支配の謝罪と賠償を求めることで、けん制するねらいがありそうです。