的年金は老後の柱」
厚労白書 遅れて公表

平成30年版の厚生労働白書が例年よりも大幅に遅れて9日、公表されました。白書では公的年金制度について、「国民の老後生活の柱としての役割を担っている」と明記しています。

厚生労働白書は、例年、その年の夏から秋にかけて公表されていますが、平成30年版の白書は、障害者雇用の水増し問題などの影響で取りまとめの作業が滞り、公表が大幅にずれこみました。

白書では、中央省庁による障害者雇用の水増し問題について、「大変重く受け止め、これまでの対応を深く反省する」としたうえで、法定雇用率を速やかに達成できるよう、各省庁を支援する方針を示しています。

また、公的年金制度については、「高齢者世帯でみれば収入のおよそ7割を占めるなど年金給付が国民の老後生活の柱としての役割を担っている」と明記しています。

一方、今回の白書には、去年2月に行った調査で、障害などのある人1000人のうち66%が、体力面の不安や職場環境が整備されていないことを理由に、仕事との両立が困難だと回答したことなどが掲載されています。

そして、「障害や病気を抱える人への配慮や支援ができる職場作りを進め、すべての人が活躍できる社会を作ることが必要だ」としています。