日米首脳会談 世界経済
持続的成長へメッセージを
G20大阪サミットの開幕を前に、安倍総理大臣はアメリカのトランプ大統領と会談し、サミットで、世界経済の持続的成長に向けた力強いメッセージを発出するため、協力していくことで一致しました。また両首脳は、日米同盟が史上かつてなく強固だという認識を共有し、同盟関係の一層の強化に取り組むことを確認しました。
G20大阪サミットの開幕を前に、安倍総理大臣は28日午前、サミットの会場となる大阪 住之江区の国際展示場「インテックス大阪」で、午前8時半すぎから、アメリカのトランプ大統領との日米首脳会談に臨みました。
会談の冒頭、安倍総理大臣は、「本日から始まるG20大阪サミットでは、世界経済の持続的成長など国際社会が直面する課題解決への貢献を通じて力強いメッセージを出していきたい」と述べ、サミットの成功に向けた協力を呼びかけました。
トランプ大統領は、先月、国賓として招待された際のもてなしに感謝の意を示したうえで「貿易問題や安全保障および防衛装備品の購入について協議したい」と述べました。
そして両首脳は、G20サミットで、世界経済の持続的成長などへの貢献に向けた力強いメッセージを発出するため、協力していくことで一致しました。
また両首脳は、日米同盟が史上かつてなく強固だという認識を共有し、同盟関係の一層の強化に取り組むことを確認しました。
会談のあと、ホワイトハウスは声明を発表し「両首脳は北朝鮮やイランを含む安全保障上の課題について、日米が連携して取り組むことを再確認した」と明らかにしました。
そのうえで「日米同盟の協力を世界各地で深化、拡大する意思を確認した」として、最先端技術の育成に力を入れる中国も念頭に、情報や技術の分野で連携を強化する姿勢を示しました。
日米同盟をめぐっては、トランプ大統領が出発直前、日米安全保障条約について「もしアメリカが攻撃されても、日本はわれわれを助ける必要は全くない」と述べて、不満を示していましたが、今回の声明を通して、アメリカ政府として改めて同盟関係の重要性を強調した形です。
日米印3か国の首脳会談も開催
このあと、両首脳はインドのモディ首相も交え、2回目となる日米印3か国の首脳会談を行い、3か国の協力が地域の安定と繁栄にとって不可欠だとして、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、協力していくことを確認しました。
日本とアメリカ、それにインドの3か国による首脳会談のあと、ホワイトハウスは声明を発表し、「世界の安全と繁栄を促す民主主義の価値を高めるため、3か国が連携を強化していく重要性を改めて確認した。そして、毎年、3か国の会談を開き、インド太平洋地域での海洋の安全保障や、質の高いインフラの構築、それに平和と繁栄など、多様な分野で協力していくことで一致した」としています。