年金制度をめぐり、ＮＨＫの日曜討論で、与党側は現行の制度を維持しつつ老後の安心を作っていく考えを強調しました。これに対し、野党側は、現行の制度では安心できないとして、改革の必要性などを訴えました。

自民 新藤政務調査会長代理

「年金の2000万円問題で、いたずらに不安や誤解を招いたことは残念で、政府は反省すべきだ。現役世代も、将来きちんと年金が受け取れるよう維持しつつ、今、給付されている方々も年金が少しずつでも増えていくよう社会保障のリバランスが必要になっており、私たちは取り組んでいきたい。人生に安心を作ることが私たちの責任だ」

公明 石田政務調査会長

「年金制度自体は、わが党が自民党と一緒になって進めたもので、間違っておらず、しっかり機能している。しかし、不安を持っている方はたくさんいると思う。老後の安心の問題は、政党間でさまざま議論していくことが必要ではないか」

立民 逢坂政務調査会長

「老後2000万円不足するという報告書についていたずらに不安をあおったと言うが、国民年金だけで生活している方は相当に厳しい。今、必要なのは、最低限の医療や福祉のサービスをきちんと受けられるかどうかで、総合合算して家計全体の支出に上限を設けることを提案している」

国民 泉政務調査会長

「年金報告書は、今でも遅くないので、麻生大臣は受け取るべきだ。国民年金だけでは、やっていけないのであれば、できるかぎり、厚生年金に移れる方は移っていただいたうえで、国民年金の立て直しを行っていくということを選挙前から議論するべきだ」

共産 笠井政策委員長

「100年安心は、うそだったというのがみんなの思いだ。マクロ経済スライドは廃止し、高額所得者への保険料の優遇をただし、積立金の活用、現役世代の賃上げと正規社員にすることで、減らない年金にする」

維新 浅田政務調査会長

「人生100年時代の退職後の生活設計で、年金が大きな柱の１つになるのは事実だ。払った分だけ返ってくる、世代間不公平がない、積立方式にできるだけ早期に移行すべきだ」

社民 吉川政策審議会長

「基礎年金部分にかかるマクロ経済スライドは、直ちにやめるべきだ。税も含め、最低保障年金を創設し、暮らしの安心の年金を作っていく」