言というレベルでなく
国会議員として恥だ」蓮舫氏

桜田前オリンピック・パラリンピック担当大臣が「子どもを最低3人くらい産むように」などと述べたことについて、立憲民主党の蓮舫参議院幹事長は「許せない発言で、国会議員として恥だ」と批判しました。

自民党の桜田前オリンピック・パラリンピック担当大臣は、29日夜、自民党議員のパーティーで、少子化問題に言及し「子どもを最低3人くらい産むように」などと述べたあと、「誰かを傷つけたりする意図はなかった」などと釈明するコメントを出しました。

これについて、立憲民主党の蓮舫参議院幹事長は、記者団に対し「きのう、いわゆるマタニティーハラスメントも含めた、ハラスメントをしてはならないという法律が成立した直後の発言で、立法府の一員の意識がないことが明らかになった。許せない発言で、失言というレベルではなく国会議員として恥だ」と批判しました。

また、国民民主党の原口国会対策委員長は記者会見で、「そもそも人権に対する意識が欠如している。こういう方が議員を務めていることに強い危機感を持つ。人間の尊厳を保障する国会議員の務めが全くわかっていない」と述べました。

共産 志位氏「政治が介入・干渉するのは厳に慎むべき」

共産党の志位委員長は、記者会見で、「子どもを持つかどうかや、何人持つかは、個人の自由な選択に委ねられるべき問題だ。政治の側が自由な選択に介入し、干渉するようなことは厳に慎むべきだ。政治の責任は、少子化をいかに克服していくのかについて、本気で責任を果たすことだ」と述べました。

社民 吉川氏「多様化の中で許されるものではない」

社民党の吉川幹事長は、記者会見で、「大変問題だと言わざるをえない。子どもを産む、産まないは、自由であり、夫婦やカップルのあり方が多様化する中で、許されるものではない。桜田氏は、発言を撤回し、真摯(しんし)に謝罪すべきだ」と述べました。

自民各派 慎重な発言求める声

自民党の派閥の会合では、慎重な発言を求める声が相次ぎました。

岸田政務調査会長は、「連日さまざまなパーティーが催されており、きのうも失言だと指摘される発言があった。大詰めを迎えた国会で緊張感を持って、気持ちを緩めることなく、しっかりと責任を果たしてほしい」と呼びかけました。

河村元官房長官は、「婚礼などに行くと激励の意味を込めて、われわれもよく口にするので気持ちは理解するが、以前にも同じような発言で取り上げられた方もいたので、しっかり頭に入れて、慎重に発言するようお願いしたい」と述べました。

一方、下村元文部科学大臣は、記者団に対し、「あの年齢層の方々は共通して思っていることかもしれないが、昔の感覚だ。30年前だったら問題になっていなかったかもしれない」と述べましたが、直後に訂正し、「桜田氏の発言は、過去に同様の発言で炎上した経緯がある中で、適切ではなかった」と述べました。

公明 斉藤氏「与党のおごりや緩みは選挙に直結」

公明党の斉藤幹事長は、党の中央幹事会で、「ニュースで見てびっくりした。こうした発言はボディーブローのように効いてくる。与党のおごりや緩みは選挙に直結するので、他山の石として、おごりを排して参議院選挙に向けて進んでいきたい」と述べました。