中学校に通信制「成長を
見極められぬ」文科省が反対

政府の規制改革推進会議の作業部会が開かれ、義務教育の小・中学校への通信制の導入が提案されたのに対し、文部科学省は「通信制では子どもの心身の成長を見極めることができない」などとして、導入に反対しました。

この作業部会は、ICT=情報通信技術を活用した教育の在り方などを検討していて、23日の会合では、義務教育の小・中学校に通信制を導入する是非をめぐって議論が行われました。

作業部会のメンバーからは、「ICTなど最新技術を使って、子どもたちに対して個別に最適化された授業を行うことが必要だ」などと、義務教育への通信制の導入が提案されました。

これに対し、文部科学省は「通信制を導入すれば、心身の成長段階にある児童や生徒の状況を見極めることができなくなる」などと導入に反対しました。

また、会合では、4月から学校で使えるようになったデジタル教科書についても意見が交わされ、使用時間の制限をなくすよう求める意見が出され、文部科学省は「子どもの健康面への配慮が必要だ」と慎重な考えを伝えました。