界復帰はない」自民
吉田参院幹事長が引退へ

自民党の参議院側を束ね、安倍政権を支えてきた吉田博美参議院幹事長が、体調不良を理由に夏の参議院選挙に立候補せず、引退する考えを表明しました。

吉田参議院幹事長は23日、自民党の役員連絡会で、体調不良を理由に、夏の参議院選挙に立候補せず引退する考えを表明しました。

このあと吉田氏は記者会見し、「足の状態が悪くなり、検査を受けたところ、脳腫瘍が見つかった。あす入院しあさって手術するが、選挙運動は難しく、立候補しない決断をした。もうすぐ70歳であり、議員として政界に復帰することはない」と述べました。

そのうえで「参議院幹事長の職責は全うしたい。後進には、野党ともしっかり話し合い、丁寧に粘り強く国会運営に当たってもらいたい」と述べました。

吉田氏は、参議院長野選挙区選出の当選3回で69歳。自民党の参議院の国会対策委員長や幹事長として、安全保障関連法など重要法案の成立に尽力するなど、安倍政権を支えてきました。

吉田氏は、自民党の参議院側を束ねてきただけに、国会運営などで影響が出ることも予想されます。

国民 榛葉参院幹事長「党派を超えて心から信頼できる議員」

吉田氏が自民党の参議院国会対策委員長を務めていた時期に、当時の民主党の参議院国会対策委員長を務めていた国民民主党の榛葉参議院幹事長は記者会見で、「本当に残念だ。党派を超えて、心から信頼できる、数少ない議員だった。主義主張が違うこともあったが、最後は、国や参議院のために、いろいろな問題を解決できるよう、ご指導を賜った。一刻も早く病気を克服し、元気な姿でご指導を賜りたい」と述べました。