元号「令和」 各政党の反応

平成に代わる新しい元号が「令和」に決まったことについて各政党の反応です。

自民 二階氏「心から祝福したい」

自民党の二階幹事長は記者団に対し「万葉集に由来するすばらしい元号で、心から祝福したい。戦後一貫して平和国家だった日本の新しい時代を国民や世界中の国々が祝福して迎えられるよう政府とともに皇位継承に万全を期していきたい」と述べました。また、二階氏は、新しい元号について、菅官房長官の発表前後に、安倍総理大臣から連絡を受けたことを明らかにしました。

自民党の岸田政務調査会長は記者団に対し「よい元号を選んでもらったと好感を持って受け止めている。日本の豊かな文化や自然を感じさせる元号だ。元号は日本や日本人にとって大きな存在であると改めて感じた。心豊かな時代にしていきたい」と述べました。

また、新しい元号について「菅官房長官が発表したタイミングとほぼ同時に、官房副長官から電話連絡があった」と明らかにしました。一方、岸田氏は「自民党の次のリーダーは、新しい時代をリードしていく上で重要な役割を担っていかなければならない。私自身も政策を磨き、同志と思いを共有しながら、次の時代を担えるよう努力したい」と述べました。

自民党の加藤総務会長は記者団に対し「令和と聞いた時、すがすがしさと、穏やかな中に事が成就していくような思いを感じた。国民1人1人が、花を咲かせたり、思いを実現していける時代にしていきたい」と述べました。また、加藤氏は、政府側からは、事前に、新しい元号の連絡はなかったとしたうえで、「ちょうど菅官房長官が発表したあとに連絡をもらったが、すでにテレビで見ていた」と述べました。

自民党の甘利選挙対策委員長は記者団に対し「すばらしい元号に決まって、うれしく思う。有識者の1人が、意味するところは伝統とチャレンジだと言っていたが、まさに日本がこんにちまで取り組んできた姿勢を表現するキャッチコピーだ」と述べました。

自民党の石破元幹事長は取材に対し「最初は違和感があるが、やがて慣れてくるだろう。われわれは『令』という字の持つ意味をきちんと調べて、国民に納得してもらえるよう説明する努力をしなければいけない。平成は、阪神・淡路大震災や東日本大震災があったが、戦争はなかった。新しい時代も、戦争がない対話の時代になるようにと思う」と述べました。

立民 枝野氏「新時代 平和で穏やかに」

立憲民主党の枝野代表は「新しい時代が平和で、国民生活が穏やかであることを祈念したい」などという談話を発表しました。

立憲民主党の福山幹事長は京都府長岡京市で記者団に対し「新しい時代が、より平和で、国民生活が穏やかであることを心から祈念したい。これから国民が、いちにち、いちにちと親しみをもっていくのだと思う。立憲民主党は国民から負託を受けた政党として、国民がより幸せを実感できるような時代にするための責任を果たしていきたい」と述べました。

国民 玉木氏「よく練られた元号」

国民民主党の玉木代表は島根県出雲市で記者団に対し「万葉集から取ったということだが、さらにさかのぼれば、中国の古典にも同じような言葉が出てくる。漢籍をもとに作っていくという歴史と伝統を維持したうえで、日本文化のテイストも重ねているということであればよく練られた元号だと思う。平和でよい時代となることを期待し、国民民主党としても、そういった時代となるよう努力していきたい」と述べました。

公明 山口氏「奥行きのある元号」

公明党の山口代表は記者団に対し「奥行きのあるすばらしい元号だ。国民からは平和が長く続くような新しい元号をという期待も大きかった。平和が続くという意味と、国民が融和し、和んでいくという意味を象徴する大変いい文字だ」と述べました。

また、山口代表は、新しい元号は菅官房長官の発表をテレビで見て知ったとしたうえで、「菅官房長官の発表直後に安倍総理大臣から『発表のとおり令和と決めた』と電話があり、私からは『よい元号になった。安倍総理大臣の記者会見での説明に期待している』と申し上げた」と明らかにしました。

公明党の高木国会対策委員長は自民・公明両党の幹部会合のあと記者団に対し「きょうは新しい元号が決まってよかったと喜び合った。温かく穏やかな響きがあり、すばらしい元号だ」と述べました。

共産 志位氏「使用の強制には反対」

共産党の志位委員長は記者会見で「元号は、もともと中国に由来するもので憲法の国民主権の原則にはなじまないと考えている。国民が慣習的に使用することに反対するものではないが、西暦か元号か、いかなる紀年法を用いるのかは自由な国民自身の選択に委ねられるべきで、国による使用の強制には反対する。『一般国民にまで、元号の使用を強制することにはならない』という政府の統一見解を厳格に守ることを改めて求めたい」と述べました。

維新 片山氏「意外だが大変よい元号」

日本維新の会の片山共同代表は記者会見で「意外だったが、大変よい元号だ。よい御代(みよ)に、経済的に豊かであることはもとより、精神的に豊かで、お互いがいたわり合え、助け合える優しい社会にしないといけない。日本維新の会は平成に出来て、維新改革をずっとやってきたが、令和の御代(みよ)でも、存在意義を明らかにしていきたい」と述べました。

自由 小沢氏「権威が知恵を絞ったので結構」

自由党の小沢代表は記者会見で「元号そのものについては、その道のそれなりの権威の人々が知恵を絞って考えたことだろうから、それで結構だろうと思う。平成の時代は、政治的には、2度の長期自民党政権から野党政権への交代があったが短期間で終わってしまい、議会制民主主義の定着までは行かなかった。次の時代こそ、国民の暮らしに重点を置いた政治に転換しなければいけない」と述べました。

希望 松沢氏「平成の『平』と令和の『和』で『平和』」

希望の党の松沢代表は記者会見で「平成の『平』と令和の『和』で、『平和』にもつながり、2つの時代で平和な社会と国を紡いでいこうという雰囲気が非常に出ることばだ。万葉集は天皇や貴族だけでなく、さきもりや一庶民の歌まで含んでいる、非常に日本らしい歌集で、大変、歴史的な意義がある。新しい時代に新しい政治を作っていくという目標を持って進みたい」と述べました。

社民 又市氏「規律や統制の強化にじみ出ている」

社民党の又市党首は記者団に対し「『令』は『命令』の『令』であり、安倍政権が目指す、国民への規律や統制の強化がにじみ出ている感が否めない。わが党は、社会党時代から元号は象徴天皇制とはなじまないものだと反対し、昭和を最後に西暦に一本化すべきだと求めてきた。元号がどうなろうと、平和で、豊かな、戦争のない社会を望むことは言うまでもないが、元号の強制はあってはならない」と述べました。