隔投票は憲法上の懸念
払拭できていない」先送りに

国会改革の実現を目指す自民党の作業チームは、国会に出席できない出産前後の女性議員が採決に参加できるようにする「遠隔投票」の導入には、党内に慎重な意見があるため先送りし、ペーパーレス化の促進に優先的に取り組む方針を確認しました。

自民党の作業チームは、先月、国会に出席できない出産前後の女性議員が採決に参加できるよう「遠隔投票」の仕組みを導入する案をまとめましたが、党内では、議事は出席議員の過半数で決めるとする憲法の規定は重いなどとして、慎重な意見が出ていました。

このため作業チームは会合で、遠隔投票の導入は先送りし、議員に配布される資料のペーパーレス化の促進に優先的に取り組む方針を確認しました。

このあと座長を務める萩生田幹事長代行らは、森山国会対策委員長と会談し、ペーパーレス化の促進に向けて、近く与野党で議論を始めるよう求めました。

萩生田氏は、記者団に対し「遠隔投票は、憲法上の懸念が払拭(ふっしょく)できていないなら、勉強を続けたい」と述べました。