180度転換したのに
知事の説明ない」6会派

東京都議会の自民党や共産党などは「小池知事が旧築地市場の跡地の再開発をめぐって、当初の方針を変更したいきさつについて説明責任を果たすべきだ」などとして、20日に開会する都議会の定例会で、小池知事に一問一答で詳しく質問できる場を設けるよう都議会の議長に申し入れました。

東京 中央区の旧築地市場の再開発をめぐっては、小池知事がおととし、卸売市場の機能を確保しながら食をテーマとする拠点として整備する方針を示しましたが、都は先月、大規模な国際会議場を中核に再開発を行うとする素案をまとめ、小池知事の当初の考えは盛り込まれませんでした。

これについて、都議会の自民党や共産党など6つの会派は「小池知事は当初の方針を変更したいきさつについて説明責任を果たすべきだ」などとして、20日に開会する都議会の定例会で、小池知事に一問一答で詳しく質問できる場を設けるよう尾崎議長に申し入れました。

具体的には旧築地市場の再開発に関連する費用が計上されている今年度の補正予算案を詳しく審議する常任委員会に、小池知事の出席を求めるなどとしています。

申し入れをした会派の代表はそろって記者会見し、自民党の吉原修幹事長は「いとも簡単に180度転換したのに、小池知事の説明もなく補正予算案を議決するのは議会への冒とくではないか。変わった理由を小池知事に確認することで一致している」と述べました。

一方、都議会の最大会派である都民ファーストの会や公明党は「小池知事に質問できる機会はほかにもある」などとして、小池知事の常任委員会への出席に慎重な姿勢を示し意見の対立が続いています。

この影響で、都議会は19日も定例会の開会を前に都側が議案などを説明する常任委員会の一部が予定どおり開催できない状態で、20日の定例会は混乱の中でスタートすることになりそうです。