曜討論ダイジェスト
毎月勤労統計調査

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」の調査方法をめぐり、4年前に当時の総理大臣秘書官が厚生労働省側に問題意識を伝えていたことについて、NHKの日曜討論で、立憲民主党などは総理大臣官邸の関与があったのではないかと主張しました。これに対し、与党側は政府の圧力などはないと反論しました。

立民 長妻代表代行

「当時の中江総理大臣秘書官が数字が低く出ることについて、厚生労働省と議論し、経済財政諮問会議で麻生財務大臣が改善策を早急に検討するよう求めたところから相当な圧力がかかった。総理大臣官邸の関与があって、全部、高値で出るような数字が出来上がった」

国民 泉政務調査会長

「厚生労働省が総理大臣官邸に相談に行かなければいけない状況になっていたということは、政権全体がアベノミクスのためにいい数字を出さなければ納得してもらえないという環境になっていたのではないか」

共産 笠井政策委員長

「安倍政権と与党が組織的な隠蔽をやっている。総理大臣官邸の意向などが出てきて、都合よく操作したのではないかという疑惑まで浮上しており、突っ込んだ解明と責任の明確化が必要だ」

維新 浅田政務調査会長

「サンプルを入れ替えることによって、自分に都合のいい結果が出るような統計にするのは不可能だ。精度を高めるためには全数調査しかなく、標本調査にしたことがいちばんの問題だ」

自民 岸田政務調査会長

「長い過程の中で2015年に総理大臣秘書官が問題意識を伝え、麻生大臣が経済財政諮問会議で問題点を提起した。大きな流れの中での話であり、1点だけをとらえて政府の圧力や関与があったというのは多少無理があるのではないか。さまざまな事情で行われたので、それをすべてそんたくとか意図があったと片づけるのは無理がある」

公明 石田政務調査会長

「統計の操作は基本的にできないと思う。毎月勤労統計の問題では、実態より数字が低く出ていたから、雇用保険などを追加支給しなくてはいけないのであって、操作して高くなっていたら追加支給なんてありえない。論点が逆転している」