体の殺処分開始 徹底
した防疫措置を」吉川農水相

愛知県内の養豚場で豚コレラの感染が広がっていることを受けて、吉川農林水産大臣は、ブタの殺処分とともに出入りする車両の消毒作業を徹底するなどして、感染の封じ込めに全力を挙げる考えを示しました。

5つの府県に拡大している豚コレラは、愛知県田原市の養豚場が集まる地区で発生が相次いだことから、愛知県は農林水産省の要請に基づいてこの地区を中心に飼育されているブタ、およそ1万5000頭の殺処分を始めています。

これについて、吉川農林水産大臣は15日、閣議のあと記者団に対し、「この地区では堆肥場や車両などが共同で利用されていることが確認されたので、全体の殺処分を開始した。迅速で徹底した防疫措置に万全を尽くす」と述べました。

そのうえで吉川大臣は、「養豚場が集まる渥美半島を出入りする車両の徹底的な消毒作業なども各市町村とも連携しながら始めた。しっかり県とも連携を取っているので、何としても拡大を防がないといけない」と述べ、感染の封じ込めに全力を挙げる考えを示しました。

13日確認のウイルスは県内2つと同じ 愛知 田原

豚コレラへの感染が相次いでいる愛知県田原市の養豚場で13日、確認されたウイルスは、今月6日に愛知県内の2つの養豚場で見つかったウイルスと同じものであることが国の分析でわかりました。国と愛知県は、感染経路を詳しく調べています。

愛知県では、今月6日、豊田市と田原市にある2つの養豚場でブタが豚コレラに感染していることがわかり、13日には田原市内の別の養豚場でも感染が確認されました。

国が分析したところ、13日田原市で確認されたウイルスは、その前に豊田市と田原市で見つかったものや、出荷先の大阪府や長野県などで見つかったものと遺伝子の配列が同じだったということです。

また、去年9月以降に岐阜県内で相次いで確認されたウイルスのうち、多くのものとも同じだったということで、国と愛知県は、感染経路を詳しく調べています。

13日感染が確認された田原市の養豚場は、施設が隣接して集まっている地区にあり、14日、隣にある養豚場でも感染が確認されたことから、愛知県は、この地区を中心におよそ1万5000頭のブタの殺処分を進めることにしています。