本氏祝賀会で市職員が
受付「市の事務の範囲」市長

先月、愛媛県今治市で開かれた山本順三国家公安委員長の大臣就任祝賀会で、市の職員が受付などを行っていたことが分かりました。地方公務員法では、自治体の職員の政治的な行為などを制限していますが、今治市は「祝賀や記念事業などを行うのは社交儀礼で法令違反に当たるものではない」としています。

今治市によりますと、菅市長らが発起人となり、先月26日に今治市出身の山本順三国家公安委員長の大臣就任を祝う祝賀会が市内のホテルで開かれました。

その際、今治市の職員が案内状に関する問い合わせを担当したほか、祝賀会の当日におよそ20人の職員がボランティアとして受付を行ったということです。

また、会費の領収書を市の備品の紙とプリンターを使って印刷したほか、出席者が支払った会費を市の金庫で保管したということです。

地方公務員法では自治体の職員の政治的な行為などを制限していますが、菅市長は「従来の慣例などを参考に、祝賀や記念事業などを行うのは社交儀礼であり、市の事務の範囲として認められていると認識している。今回の祝賀会は、政治的行為に該当するものではなく法令違反に当たるものではない」とコメントしています。

一方、山本国家公安委員長の事務所は「祝賀会に案内されて本人が出席したが、事実関係について詳しいことは分からない」としています。

山本国家公安委員長「招待受け出席 詳細存じ上げない」

山本国家公安委員長は衆議院予算委員会で、「大臣への就任をお祝いいただけるということで会合に出席したことは事実だが、招待を受けて出席したものであり、特段の問題はないと考えている。今治の発起人の皆さんによって開催され、案内を受けて出席したもので、詳細については存じ上げない」と述べました。

また、一部の週刊誌で、この会の発起人が余った会費、10万円程度を山本国家公安委員長の妻に渡したと報じられていることについて「報道は全くの事実無根であり、当日は目録を頂戴したが、中身は空っぽの目録だった」と述べました。