不正「告は発覚5日後」
更迭の前統括官 参考人で

厚生労働省の統計不正問題をめぐって、午後の衆議院予算委員会に、この問題で更迭された厚生労働省の大西康之前政策統括官が参考人として出席し、上司への報告は問題が発覚した5日後だったことなどを説明しました。

8日の委員会には、厚生労働省の統計不正問題で更迭された大西康之前政策統括官が、問題発覚以降初めて参考人として出席しました。

立憲民主党の川内博史氏は、大西前政策統括官に「去年12月13日の問題発覚以降、幹部に何回説明したか。いつ、誰に、どう説明したか」などと質問しました。

これに対し、大西前政策統括官は「去年12月18日に参事官が一報という形で、厚生労働審議官らに話をしたと記憶している。翌19日に、私から事務次官、厚生労働審議官、官房長に説明した。説明の内容は2点あり、東京都において抽出調査を行っていたことと、抽出調査の結果を必要な統計的処理を行わず集計していたという内容だ」などと説明しました。

また、委員会には、厚生労働省の特別監察委員会の委員長を務める樋口美雄氏も、独立行政法人『労働政策研究・研修機構』の理事長として出席し、統計不正問題について質問を受けました。

これに対し、「きょうの委員会には、独立行政法人の理事長という立場で出席しており、答弁は差し控える」と繰り返しました。

一方、厚生労働省の定塚官房長は特別監察委員会の報告書について、「人事課の職員が事務的なサポートを行っていたので、委員会の指示のもとで、報告書のたたき台のようなものを事務的に作成し、それを委員会にかけて、委員間で合意されたものが報告書となった」と説明しました。