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自民党入りを目指す」細野氏

民主党政権で環境大臣などを務めた、細野豪志衆議院議員が31日、無所属のまま自民党二階派に正式に加わりました。細野氏は、自民党への入党を目指すことにしています。

おととしの衆議院選挙で、当時の希望の党から立候補して当選し、現在は無所属で活動している細野豪志衆議院議員は、これまでに、自民党二階派に加わる意向を派閥幹部に伝えています。

そして、31日の派閥の会合で幹部が「一緒に政策を勉強したいということなので、仲間に加わってもらう」と説明し、参加が正式に了承されました。

会合に出席したあと、細野氏は、記者団に対し「これまで2大政党制の必要性を訴えてきたが、自分の政策や理念を実現するためには、まずは、二階派に入るべきだと判断した。長い間、『非自民』でやってきたので、厳しい批判もあると思うが、自民党入りを目指していきたい」と述べました。

そのうえで「今の選挙区を動く考えは全くない。選挙区を出る時は、政治家を辞める時だ」と述べ、今後も、衆議院静岡5区で活動する考えを示しました。

一方、現在の野党について「外交安全保障などで現実主義に立たなければ、政権を担うのは難しい。私の考えや理念と合致する政党は、今の野党にはない」と述べました。

細野氏の略歴

細野氏は、衆議院静岡5区選出の当選7回で、47歳。
民間の調査研究所の研究員などを経て、平成12年の衆議院選挙に当時の民主党から立候補して初当選しました。

民主党の当時の小沢幹事長のもとで、党の組織委員長や筆頭の副幹事長に起用されるなど、「民主党の若手のホープ」として期待を集めました。

民主党政権では、菅内閣で、総理大臣補佐官に起用され、東京電力福島第一原子力発電所の事故対応にあたったほか、原発事故担当大臣や環境大臣を歴任しました。

その後、民主党の幹事長や当時の民進党の代表代行などの要職を務めましたが、おととし8月、自民党に代わる保守の政権政党を目指し、民進党を離党しました。

そして衆議院選挙を前に、東京都の小池知事が代表を務めた当時の希望の党の結成に中心的な役割を果たしました。

一方、希望の党での民進党出身議員の衆議院選挙の公認をめぐって、菅元総理大臣や野田前総理大臣を念頭に「三権の長の経験者を受け入れるのは難しい」という認識を示し、民進党出身議員から批判が出ました。

去年5月には、希望の党が当時の民進党に合流する形で国民民主党が結成されましたが、細野氏は国民民主党には参加せず無所属となり、この間、国会では自民党と同じ投票行動をとる場面もありました。

民主党から自民党に移った議員

平成24年に自民党が政権に復帰したあと、民主党政権で閣僚を務めた議員らが自民党に入党しています。

このうち外務大臣を務めた松本剛明衆議院議員は、民主党を離れ無所属で活動したあと、おととしの衆議院選挙に自民党から立候補して当選し、麻生派に所属しています。

また復興大臣を務めた平野達男参議院議員は、民主党を離れ無所属で活動したあと、平成28年に自民党に入党し、二階派に所属しています。
自民党は、平野氏の入党によって27年ぶりに参議院で単独過半数を回復しました。

さらに、外務副大臣を務めた山口壯衆議院議員も、民主党を離れたあと無所属で活動しながら二階派の派閥活動に参加し、平成27年に自民党に入党しています。

このほか、総務副大臣を務めた藤末健三参議院議員は、おととし民進党を離れ、去年10月から自民党の会派に入っています。

二階派と岸田派の新たな火種にも

細野氏は、衆議院静岡5区で、自民党岸田派の吉川赳元衆議院議員と議席を争ってきました。

このため、岸田政務調査会長は「関係者から直接、何も聞いていない」と不快感を示し、派閥に所属する議員からも「もし細野氏が入党すれば、吉川氏と選挙区の公認を争うことになるのではないか」といった声が出ています。

さきの山梨県知事選挙では、二階派の元衆議院議員が、対立が続いていた岸田派の議員の支援も受けて当選したことから、両派の関係強化を期待する見方もありましたが、細野氏の動向が新たな火種となることも予想されます。

自民 岸田政調会長「申し上げる材料はない」

自民党の岸田政務調査会長は、記者団に対し、「そういう動きは報道で承知しているが関係者から直接、何も話を聞いていないので、申し上げる材料はない」と述べ、不快感を示しました。

自民 吉川元衆院議員「大きな違和感」

衆議院静岡5区で過去3回、細野氏と議席を争ってきた自民党の吉川赳元衆議院議員は、NHKの取材に対し「ほかの派閥のことであり特にコメントはないが、安全保障面など細野氏のこれまでの行動や言動は自民党の政策にそぐわず、極めて大きな違和感を感じている」と述べました。

そのうえで「小選挙区で自民党の候補になるには、党の静岡県連が受け入れることが必要で、入党するのはそう簡単なことではない。私自身は、静岡5区の支部長として次の選挙でもしっかりと党の公認をもらい、地元の支援者との約束を国政の場で果たしていきたい」と述べました。

自民 萩生田幹事長代行「簡単には入れない」

自民党の萩生田幹事長代行は、インターネット番組で、「細野氏とは、おととしの衆議院選挙で戦っているわけで、不快感を持っている人もいる。野党幹部の立場で、自民党を批判してきたのだから、自分の政治スタイルを変えるのであれば、国民に伝える必要がある。説明なしに、うろうろされるのは迷惑だし、簡単に入れるほど自民党はやわではない」と述べました。

希望 松沢代表「政治不信につながるのは否めない」

希望の党の松沢代表は、記者会見で、「自民党に対抗する勢力を作り、政治を再生しようと行動してきた仲間なので、今回、『寄らば大樹の陰』で、こうなってしまったことは残念だ。真っ向から批判していた政党に舌の根も乾かないうちに動くというのは、『理念や政策はどうでもよくて自分が生き延びたい』というのが、かいま見える。国民の政治不信につながるのは否めない。いばらの道だと思うが、頑張ってほしい」と述べました。