曜討論ダイジェスト
厚労省統計問題・予算案

厚生労働省の統計調査の問題について、NHKの「日曜討論」で、与党側は再発防止に努める一方、28日に召集される通常国会では、新年度予算案などの早期成立を目指す方針を強調しました。これに対し野党側は根本厚生労働大臣の罷免や、予算委員会での集中審議などを求めていく考えを示しました。

自民 萩生田幹事長代行

「勤労統計の問題は言語道断で、あってはならない。与党にも責任があるが、長い間こういうことが続いてきたので、すべての国会議員が知恵を出し合って、二度と起きないような再発防止に努力したい。他方、予算審議は全体像を決めていくものなので、この問題でデッドロックに乗り上がってしまうのではなく、予算は予算として審議してもらいたい」

公明 斉藤幹事長

「この問題は、われわれ与党にも責任があると思っているので、しっかりと追及し、根本的な対策を打っていくことに最大限努力する。通常国会では、新年度予算案と今年度の第2次補正予算案を早期に成立させて、国民生活を守ることをまず行っていきたい」

立民 福山幹事長

「調査の問題を全容解明しなければ、前提になる予算案は審議を進めにくい。特別監察委員会の報告書は、厚生労働省のお手盛りで全く信頼できない。根本厚生労働大臣は信頼性を著しく欠いており、罷免を求めたい。予算委員会の集中審議で徹底的にやるべきだ」

国民 平野幹事長

「正確な数字を出すものが触られているのは、本当にゆゆしき問題だ。与野党の問題ではなく、国会が全力を挙げてしっかりと追及しないといけない。担当大臣は第三者委員会と言っているが、実質は内部調査で、こういうやり方では納得できない」

共産 小池書記局長

「背景には安倍政権による政治モラルの大崩壊があると思う。安倍総理大臣は、偽りの数字を基に賃上げを誇り、アベノミクスの成功を語り、消費税の増税を決めた。問題の解明は今回の予算審議の大前提になる」

維新 馬場幹事長

「人材が的確に手当てされていないのではないか。厚生労働省の調査を実際には東京都が代わって行っている中で、そごがあったのも原因の1つと言われており、行財政改革をよく考えなければならない時が来ている」

自由 森幹事長

「アベノミクス偽装ではないかと指摘されている。実質賃金の伸び率が実はマイナスだったということであれば、消費税の増税はできず、やめるべきだ」

希望 行田幹事長

「有識者による調査委員会を国会に設置するのも1つの手だし、国会議員が質疑をするなら、予算委員会と切り離し徹底的に追及する場を設けるべきだ」

社民 吉川幹事長

「去年1月分からデータ補正を始めたが、何も言わないまま、『6月の賃金が21年ぶりの高水準だ』などというのは、何らかの意図があったと思われてもしかたがない」