WCから脱退表明
海外の反応は

政府がIWC=国際捕鯨委員会から脱退し、来年7月から商業捕鯨を再開することを表明したことについて、海外の反応です。

「極めて失望」豪外相と環境相が声明発表

反捕鯨国の中でもとりわけ厳しい立場で知られるオーストラリアは、ペイン外相とプライス環境相が共同で声明を発表し、「極めて失望している。日本の決定は残念であり、オーストラリアとしては、日本に、IWCに戻ることを優先的に検討するよう促す」として、IWCに速やかに復帰するよう働きかける考えを示しました。

そのうえで、「わが国は、いかなる形の商業捕鯨にも、いわゆる『科学的』な捕鯨にも反対していく」として、商業捕鯨に加えて、科学的な根拠に基づく調査捕鯨にも反対し続ける方針を強調しました。

グリーンピース「海洋生態系保全に取り組むべき」

国際的な環境保護団体「グリーンピース」は、日本政府を非難する声明を発表しました。

この中で、グリーンピース・ジャパンのアネスリー事務局長は「日本政府は、世界のメディアから注目を浴びないように、年末にこそこそと発表した。日本政府は、商業捕鯨を再開するよりも、海洋生態系の保全に速やかに取り組むべきだ」と主張しました。

そのうえで、「多くの種類のクジラはまだ生息数が回復していない。世界の海は、乱獲に加えて、酸性化やプラスチックごみによる汚染のような危機に直面している。日本は、海洋資源に大きく頼っている国として、こうした海の問題の解決に向けて取り組むことが不可欠だ」と訴えています。