島」への言及避ける
河野外相 北方領土交渉
 

北方領土交渉をめぐって、河野外務大臣は、衆議院外務委員会で、四島すべてが交渉の対象に含まれるのか繰り返し問われましたが、「政府の方針を交渉の場以外で申し上げるのは、交渉を有利に運ぶことにならない」として言及を避けました。

安倍総理大臣とロシアのプーチン大統領は、先の首脳会談で、「平和条約を締結したあと歯舞群島と色丹島を引き渡す」とした、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することで合意しました。

28日の衆議院外務委員会で、衆議院の会派「無所属の会」の玄葉元外務大臣は、「四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」とした政府の方針に変わりはないかと繰り返し質問し、四島すべてが領土交渉の対象に含まれるのかただしました。

これに対し、河野外務大臣は「領土問題を解決して平和条約を締結するという政府の方針に変わりない」などと答弁し、「四島」ということばへの言及を避けました。

玄葉氏は「外交に機微があることは承知しているが、臆病になりすぎではないか」などとさらに追及しましたが、河野大臣は「政府の考え方や方針を交渉の場以外で申し上げるのは、交渉を有利に運ぶことにならない。原則的な立場が違う2か国の間の交渉であり、原則的な立場を申し上げているだけでは交渉にならない」と述べ、理解を求めました。