論尽くす姿勢を」
「審議時間のかさ上げ」

外国人材の受け入れを拡大するための法案をめぐって、衆議院法務委員会が開かれましたが、立憲民主党などは週3日の定例日以外に審議を行うことは認められないと主張し、午前の質疑を欠席するなど与野党が対立しています。

外国人材の受け入れを拡大するための法案は21日、衆議院法務委員会で審議が始まり、22日も委員会を開いて質疑を行うことが委員長の職権で決まっています。

また22日の委員会に先立って開かれた理事会で、与党側は、週明け26日にも委員会を開き、質疑を行いたいと提案しました。

これに対し野党側は、法務委員会では火曜日、水曜日、金曜日を開催の定例日としていることを踏まえ、「きょうも26日も定例日ではなく、拙速な審議は認められない」などと主張しました。

そして立憲民主党、国民民主党、共産党、それに衆議院の会派「無所属の会」は、午前の質疑を欠席しました。

委員会が開かれている部屋の外では、野党側の筆頭理事を務める立憲民主党の山尾政務調査副会長が、自民党の理事に「定例日以外に審議する理由を説明すべきだ」と詰め寄る場面も見られるなど、与野党が対立しています。

法務委員会では午後、参考人質疑と与党側の質疑が予定されていて、引き続き与野党の協議が断続的に行われる見通しです。

公明 山口代表「野党は議論を尽くすべき」

公明党の山口代表は党の中央幹事会で「野党も『拙速だ』などと言う前に、きちんと議論し、法案のどこに難点があり、どのように改めればいいか掘り下げていくのが社会の要請にこたえる道だ。与野党ともに限られた国会の会期の中で、しっかりと議論を尽くしていく姿勢を示すべきでそれが国会議員の責任だ」と述べました。

立民 山尾氏「責任果たせる環境にない」

衆議院法務委員会の野党側の筆頭理事を務める立憲民主党の山尾志桜里氏は記者団に対し、「無理やり質問しても、正確なデータに基づいた答弁も出てこず、審議に出席してもただ審議時間のかさ上げに使われるだけだ。立法府としてやるべき議論を国民に見せるという責任を果たせる環境が作られていないので、出席するほうが無責任になる。ただ、午後の参考人質疑は、政府答弁の分析を含め、準備をしたい」と述べました。

立民 辻元氏「与党の横暴さく裂」

立憲民主党の辻元国会対策委員長は党の代議士会で、衆議院法務委員会を含め与党側の国会運営について「与党の横暴がさく裂している状況になっており、このままでは日本が非常に危ないと思う。安倍総理大臣が来週から外国に行きたいがために好き放題やっている状況だ。異常事態でいろんなことを考えざるをえない」と述べました。