給医「改めて実態把握を
検討」柴山文科相

大学病院で給料なしで診療行為を行っているいわゆる「無給医」について、文部科学省はその実態を把握するため、今年度内に全国に82か所ある大学病院を調査することになりました。

大学病院で診療に当たっているにもかかわらず給料が支払われない「無給医」について、国は平成24年の調査を踏まえ、「存在しない」としてきました。

しかし、今月、医師を対象とした民間のアンケート調査で、過去5年以内に大学病院で無給で働いた医師は合わせて83人で、これらの医師が勤める大学病院は全国で34か所に上るという結果が明らかになりました。

これを受けて柴山文部科学大臣は、22日の閣議後の記者会見で「5年前の調査で、すべての大学院生の雇用契約が結ばれていることを確認しているが、改めて実態把握を行うことを検討したい」と述べました。
一方、根本厚生労働大臣も「厚生労働省としても、確認された事実関係を踏まえ、文部科学省と連携して必要な対応を検討したい」と述べました。

国による無給医の実態調査は全国に82か所ある大学病院で働くすべての医師を対象に実施され、来年3月末までに結果が取りまとめられる予定です。