Iで無人化の装備品”
盛り込む 新防衛大綱骨子案

新たな「防衛計画の大綱」について、政府は20日の有識者懇談会で骨子案を示し、自衛官のなり手不足が課題となる中、AI=人工知能といった最先端の技術で無人化した装備品の配備などを進め、防衛力の強化を図ることが盛り込まれています。

防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」は5年ぶりに見直され、政府は、来月の策定に向けて20日の有識者懇談会で骨子案を示しました。

それによりますと、中国が、最先端技術を活用した兵器の開発を進めていることなど念頭に、「従来とは異なる速度で防衛力を強化する必要がある」としたうえで、宇宙やサイバー空間などの分野に予算や人員を重点的に配分するとしています。

また、少子化によって自衛官のなり手不足が課題となる中、定年の引き上げなどに加えて、AI=人工知能といった最先端の技術で無人化した装備品の配備を推進し、防衛力の強化を図ることが盛り込まれています。

一方、大綱に盛り込まれるかどうかが焦点となっている、空母の役割を担う「多用途運用母艦」や、それに搭載可能な最新鋭戦闘機、F35Bの導入の是非などをめぐっては、今後、与党の作業チームなどで詰めの協議が行われる見通しです。

また、敵の基地を直接破壊する「敵基地攻撃能力」の保有については盛り込まれず、岩屋防衛大臣は閣議のあと、記者団に対し、「日米の役割分担でアメリカ側に依存する考え方に変わりはない」と述べました。