日産ーン会長逮捕
政界の反応は

世耕経産相 経営体制議論求める

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたことについて、世耕経済産業大臣は「誠に遺憾だ」としたうえで、経営体制の在り方について徹底した議論を求めました。

世耕経済産業大臣は、20日の閣議のあとの記者会見で「このような事態に至ったことは誠に遺憾だ」と述べました。

そのうえで、「トップへの権限集中が原因の1つと見る向きもあるが、日産の取締役会が立ち上げるとしている第三者委員会で、ガバナンスの在り方について徹底的に議論を深めていただきたい。その時には、品質の問題とガバナンスの関係もしっかり議論してほしい」と述べ、検査データの不正の再発防止の観点も含め、経営体制の在り方について、徹底した議論を求めました。

さらに、日産とフランスのルノー、それに三菱自動車の3社の提携関係について、世耕大臣は「3社のアライアンスはこの事案と関係なく安定的な関係を維持することが重要だと認識しているし、今後のアライアンスの在り方は関係者が納得いく形で議論が建設的に進むことを期待したい」と述べ、提携関係の維持が望ましいという考えを示しました。

菅官房長官 「誠に遺憾 事態を注視」

菅官房長官は、午前の記者会見で「このような事態に至ったことは誠に遺憾だ。詳細は、東京地検特捜部が事情聴取中であるために、現段階でコメントは差し控えたい」と述べました。

また菅官房長官は、記者団が、経済への影響を質問したのに対し「政府としては事態を注視していきたい」と述べました。

日産専務が官房長官と面会「理解頂き サポートを」

官邸を訪れた日産自動車の川口専務は、菅官房長官に面会したあと、記者団に対して「官房長官にお騒がせし、申し訳ないということをお伝えした。内部調査の結果は看過できるものではなく、臨時の取締役会を開催することになったことなど現在の状況について理解を頂いた。日産・ルノーのアライアンスについてサポートを頂けるということだった」と述べました。

石井国交相「逮捕の一報 驚いた」

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が東京地検特捜部に逮捕されたことについて、石井国土交通大臣は、20日の閣議のあとの記者会見で「著名な経営者であるゴーン会長の逮捕の一報に接して、大変驚いた」と述べました。

そのうえで、石井大臣は日産自動車では、車の燃費や排ガスの検査データを書き換えるなどの不正が相次いで発覚していることから「日産においては、この件にかかわらず車が完成したあとの適切な検査の確保に向けて、再発防止策の徹底をしてほしい」と述べました。