になれなかったので
発言に傷ついた」小池知事

東京都の小池知事は、今月開かれた全国知事会の会合で都市部と地方の税収格差の是正策が議論された際、鳥取県の平井知事が「母の慈愛の心を持って大都市と地方が折り合える案を考えていただきたい」と発言したことに対し、「私は母になれなかったので、安易な発言に大変傷ついた」と批判しました。

東京都の小池知事は、今月9日に開かれた全国知事会の会合に出席し、来年度の税制改正に向けて都市部と地方の税収格差の是正策をめぐる議論を行いました。

この中で、鳥取県の平井知事は地方の財政事情が厳しいことを説明したうえで、小池知事に対して「ぜひ、母の慈愛の心をもって、大都市と地方が折り合える案を考えていただきたい」と発言しました。

これについて小池知事は16日の記者会見で、「今回の問題・課題というのは国家的な課題なので、全国知事会の場でちゃかすような発言があって非常に困惑した」と述べました。

そのうえで「私は母になれなかったので、多くの女性に仕事も子育てもやってもらえるような、私自身ができなかったことを皆さんにぜひかなえてもらいたいと思って環境づくりをしている。このような安易な発言をされるということについては大変傷ついた」と述べ、平井知事の発言を批判しました。

平井知事「都知事におわびする」

小池知事の批判を受けて、鳥取県の平井知事は「知事会での発言は、広い視野で議論したいという趣旨で、ほかに意図はなかった。しかしながら、小池知事の気持ちを害したこととなり、率直におわび申し上げます。鳥取県では男女共同参画に努めているが、私自身、厳しく自戒し、一層、女性の地位向上にまい進したい」とコメントしました。